前置胎盤と診断され、帝王切開する際の出血に備えて自己血貯血を行うことになりました。
自己血貯血なんて聞きなれないし、何をするのか?どれくらい時間がかかるのか?お金は?
いろんな不安がありますよね。
今回は気になる自己血貯血のスケジュールなど実際体験したことをお伝えしていきたいと思います。
自己血貯血って名前はちょっと怖いですが、やっていることは献血とほぼ一緒。
そこまでビビらなくて大丈夫ですよ。
前置胎盤についてはこちらから
自己血貯血の基本と痛みの理由
今回お話するのは正式には『貯血式自己血貯血』といい、帝王切開に限らず手術など今後出血の恐れがあるイベントに向けて、自分の血液を事前に採っておくことを言います。
さらに詳しく解説していきます。
自己血貯血とは何か?
自己血貯血とは、手術や治療に備えて、事前に患者自身の血液を採取し、保存しておくことを指します。
これにより、輸血が必要な際に他人の血液ではなく、自分の血液を使用することができます。
この方法は、免疫過剰による輸血反応などのリスクを低減するために推奨されています。
また、献血による血液の供給が不足している場合にも有効です。
自己血貯血のメリット
自分の血をわざわざ採っておくより、他人の血液を使うほうが楽なのではと思う方もいらっしゃると思います。
ただ、自己血貯血することで他人の血液を使用しないため、拒否反応や感染症を防ぎ、安全に輸血することが可能です。
特に、ご自身の血液型や特別な抗体がある方は、他人からの血液を確保するのも大変なので自己血貯血を勧められる可能性があります。
自己血貯血のデメリット
自己血貯血のデメリットとして、保管期間が限られていることが挙げられます。
病院によって異なるのかもしれませんが、私の場合35日間の保管が可能と言われました。
お仕事をされている方だと、時間の調整がしにくいかもしれません。
また、1回の採血量が基本400mlのため、採っておく血液量が多いと時間を空ける必要あります。
1回自己血貯血する毎に1週間間隔を空けます。
ちなみに、400mlの全血献血をするときは50㎏以上が必要です。
私が自己血貯血するときは50㎏未満でしたが、医師の管理のもと400mlの採血を行いました。
自己血貯血時の痛みの原因
自己血貯血時の痛みは、採血針の挿入や血液の採取によるものが主です。
また、採血部位の筋肉や皮膚の反応によっても痛みを感じることがありますよ。
痛みの程度は、採血の方法や針の太さ、採血する部位によって異なります。採血するので、ワクチン接種で使うような針よりは太いです。
適切な技術や機器の使用で、痛みは最小限に抑えられます。
自己血貯血の痛みの詳細
痛みが苦手な方にとっては注射や採血すら恐怖に感じることでしょう。
ここからはさらに自己血貯血に対する痛みについてみていきます。
痛みの種類と特徴
自己血貯血時の痛みは、鈍痛や痛み、焼けるような痛みなど、人によってさまざま。
痛みの程度や持続時間も個人差があります。
一部の人は、痛みをほとんど感じないこともありますが、他の人は強い痛みを感じることもあります。
大抵強い痛みの時は針の位置が悪かったり、血管から漏れているときなので、担当の先生にすぐに伝えましょう!
痛みの持続時間と強さ
痛みの持続時間は、採血後すぐに軽減する場合もあれば、数時間続く場合もあります。
痛みの強さも、軽度から中度、重度と様々です。
痛みの強さや持続時間は、採血の方法や量、個人の体質などによって異なります。
経験者による実際の痛み
結論から言うと私は痛くなかったです!(笑)
前にも書いた通り個人差があるのですが、採血後に1回点滴が漏れた時のほうがよっぽど痛かったです。
緊張して採血すると力が入り痛みを感じやすくなるので、リラックス。
特に寒いと採血にも時間がかかるので暖かい服装で受けましょう。
自己血貯血の痛みへの対処法
痛みを予防するためのヒント
痛みを予防するためには、採血前の十分な休息や、リラックスすることが大切です。
また、採血部位の筋肉を柔らかくしておくことも効果的です。少しストレッチしておくと気分転換にもなっていいでしょう。
適切な準備や心構えを持つことで、痛みを最小限に抑えることができるかも(笑)
自己血貯血のスケジュール
私の場合、妊婦が行う自己血貯血のスケジュールのため一般の方と内容が異なるため、ご参考までに。
また病院、診察内容、人数によって時間が異なる可能性があるのでご了承ください。
自己血貯血の準備のために1週間前程度から鉄剤を処方してもらい内服していました。
自己血貯血前日は特に制限はありませんでしたし、入院当日は水分を500ml以上飲んでくるよう説明があるくらいでした。
入院中は飲み物と暇つぶしができるものを持参するのがおすすめです。
病室にはコンセントもあるので充電もできるはず。
私が自己血貯血のために日帰り入院した時の1日が以下の通りです。
この日はもう一人自己血貯血をする方がいたので、診察と食事の時間が前後しましたが、退院するまでの所要時間はほぼ同じでした。
みなさん気になる採血は点滴も含めて15分程度でした。
痛みは針をチクっと刺すときだけで、あっという間に終わります。
採血中も気持ち悪さはなく、担当の先生が話しかけて下さっていたので安心して過ごせました。
お昼に診察を受けられたので比較的早めに退院できましたが、日によっては経過観察後に診察することもあるらしく、私の入院した病院では遅くとも17時ごろには終わるようです。
採血後は安静に
経過観察中、ちょっとベッドから起き上がろうとすると、ふらつく感じがありました。
頭の位置を変えるとふらつきを感じやすくなるようです。
1時間もすればふらつき感もなく、自由に歩けました。
採血後お手洗いに行く際は、ふらつきがあるようなら必ず看護師さんを呼びましょう。
休める間はしっかり休んでおくことをお勧めします。
退院以降の体調
退院する頃には歩くことも問題ありませんでした。
ただし個人差があるので、初回の帰りだけは付き添いの方と一緒に帰ることをお勧めします。
どうしても一人で帰らなけれないけない場合は公共交通機関やタクシーで帰宅しましょう。
もともと妊娠後期で喉が渇きやすかったですが、採血後その日はいつも以上に喉が渇きやすかったのでこまめに水分補給もして下さい。
お風呂は汗を流す程度のシャワー浴なら大丈夫と説明を受けました。
私は家族がいる間にお風呂に入り、洗髪も問題なくできました。
一人で入浴する際は体調が悪くなる可能性もあるので最低限がいいかもしれません。
自己血貯血の費用と保険請求
自己血貯血の費用
この日にかかった費用は22000円程度。
妊娠の定期健診も兼ねて診察を受けましたが、保険診療になり自治体の一部検査負担は使用できませんでした。
これは病院によって対応が変わってくる可能性があります。
また、自己血貯血のみの入院でしたら、もっと費用は少なくなると思います。
自己血貯血による入院の保険請求について
私が入っていた医療保険は自己血貯血でも日帰り入院扱いとなり、保険請求ができました。
ただし、補償内容によっては請求できない可能性があります。
また、診断書が必要な場合、一般的に文書作成費として5000円程度かかるため、金額によっては損する可能性もあります。
気になる方は事前に保険会社に確認してみましょう。
医療保険によっては領収書を写真に撮って送るオンライン作業のみで手続きをしてくれる保険会社もあるため、ダメもとで請求してもいいと思います。
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自己血貯血は痛い?まとめまとめ
今回は自己血貯血についてお伝えさせていただきました。
はじめてのことだと不安になることは多いかと思いますが、献血したことがあるなら特に問題ありません。
献血したことない方でも、ぼーっとしていればすぐに終わりますのでご安心ください。
痛みも最初にチクっとするだけで、採血中に動かさなければほとんど感じませんよ。
初回の帰りと水分補給だけは気を付けましょう。
自己血貯血をする方は、手術などを控えている方が多いかと思いますので、『限度額適用認定書』があると支払いも少なく済みます。
もちろん後から請求できますが、術後に手続きするのは何かと大変だと思いますので、余裕がある方はぜひ申請してから受けることをお勧めします。
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