前置胎盤と診断された妊婦の仕事の付き合い方

子育て暮らしのこと
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妊婦検診20週で先生から

「胎盤が子宮口を覆っているね。でも週数がまだあるし、これから上がってくる可能性が高いからこのまま様子を見ましょう。」

そう言われて、特に気にも留めませんでした。

しかし、妊娠28週で先生から

「あれー、20週の時と変わらないね。これは次回の健診までに変化がなかったら、うちの病院では出産はできないね。前置胎盤の妊婦を受け入れている病院を紹介するから転院になるよ。」

とさなな
とさなな

前置胎盤ってそんなに危険なの?

次回30週の健診受けてから転院ってもうギリギリなんじゃ?

お産準備セットがあるから入院準備なんて出来てないんですけど!

当初は診断受けてから頭の中は不安でいっぱいでした。

結局30週の健診では変化なく、31週で周産期医療が充実している病院へ転院になりました。

今回は私と似たような状況で不安いっぱいの方へ少しでも参考になるように、

薬剤師の医療的知識に基づいて前置胎盤について調べたこと、体験も交えてお伝えします。

前置胎盤とは?仕事中に知っておきたい基本情報

胎盤は本来、受精し着床した場所に作られます。

一般的には子宮内膜の厚いところ、見た目で言うと上側にあります。

胎盤は赤ちゃんがお母さんから栄養や要らないものをやり取りする場所で、豊富な血管がたくさん集まっているところです。

前置胎盤とは上側にあるはずの胎盤が、見た目で言うと下側の子宮内膜の薄い場所に位置することを言います。

前置胎盤には位置によってさらに分けられます。

前置胎盤の種類
  • 全前置胎盤:子宮口を完全に覆っている
  • 部分前置胎盤:子宮口を一部覆っている
  • 辺縁前置胎盤:子宮口は覆っていないギリギリの場所にある

ざっくり上記3つにわけることができます。

前置胎盤と診断されたら、ほぼ確実に帝王切開になります。

診断確定時期は30週以降となります。

とさなな
とさなな

30週までは子宮が大きくなり、まだ胎盤が上がる可能性があるので諦めないで!

この他に前置胎盤よりは子宮口から離れており、正常な胎盤位置よりは下にある胎盤を低置胎盤と言います。

低置胎盤の場合は経腟分娩が可能な場合があります。

私の仕事中の前置胎盤の症状

初めての出産なので比較ができませんが、前置胎盤だからと言って中期まで目立った症状は私の場合はありませんでした

強いて言えば、立ち仕事だったのでお腹が張る感じはよくありましたが、前置胎盤だったからなのかはよくわかりませんでした。

一般によく言われる症状は

  1. 無痛性の出血:最も一般的な症状で、突然の腹痛を伴わない出血が起こります。特に妊娠中期以降に見られることが多いです。
  2. 腹痛:一部の女性は腹痛を伴うことがありますが、多くの場合は無痛性の出血が主な症状です。
  3. 子宮の張り:お腹が硬くなる感じがすることがあります。
  4. 胎動の変化:胎動が少なくなる、または変わることがある場合もあります。

私は8か月半ばである11月まで仕事をし1月出産予定日でしたが、12月上旬に痛みを伴わない出血があり、そのまま管理入院から出産に至りました。

今思えば、仕事中に出血しなくてよかったの一言に尽きます!

エコー検査での前置胎盤の診断

私は妊娠初期から前置胎盤気味と言われていましたが、特に検査やエコー検査は問題なく経過していました。

28週の検査でいきなり前置胎盤かもと診断、転院の可能性があると言われ、30週の検査で結局前置胎盤が治らなかったので周産期医療が充実している総合病院へ転院しました。

私の場合は前置胎盤ではあるものの、胎盤自体が薄く広く広がっており、子宮口をしっかり覆ってはいたものの、どこまでの深さまで胎盤が入り込んでいるかよくわからない状態でした。

とさなな
とさなな

私のタイプの前置胎盤珍しいらしく、初産でもあったので当時は不安でいっぱいでした。

前置胎盤の妊婦が仕事で気をつけるべきこと

あくまでも私が経験して思ったことになります!

私は薬剤師で週4日の8時間労働で、ほぼ1日中立ち仕事でした。

仕事中気をつけたほうが良いポイント!
  • 少なくとも昼休みはしっかり休憩する
  • 重いもの、高いところのものは取らない触らない
  • 職場に相談し腰掛けられる場所を確保する
  • 仕事中のトラブルはすぐにかかりつけ病院に相談する
  • 気になる症状があれば出勤せずに病院に先に行く
  • 大事なのはママであるあなたとお腹の赤ちゃん!

私は一度流産を経験しているため職場の同僚たちになかなか妊娠報告を言えませんでしたが、親しい一部の同僚の方だけに安定期に入る前にお伝えしサポートしてもらいました。

心理的にも妊娠を知っていてサポートしてくれる人が一人でもいると本当に安心できますよ!

最近だと男性だって理解がある方が増えていますので、ぜひ相談してみてください。

とさなな
とさなな

いきなり相談するのは怖いですよね。

友人が妊娠して職場環境が良くないみたいです、など妊娠に関する話題を振って考えを聞いてみるのもいいかも。

仕事中の前置胎盤の症状は危険

前置胎盤でお産が始まると、『赤ちゃん→胎盤』の順で出てくるものが、

『胎盤→赤ちゃん』の順で出てきます。

最初にもお話しましたが、胎盤は赤ちゃんに栄養や酸素を出産するまで届ける役割があります。

胎盤が赤ちゃんより先に出てきてしまうと赤ちゃんに必要なエネルギーを届けることができず、

最悪の場合、亡くなる可能性があります。

赤ちゃんだけでなく、お母さんも前置胎盤だと出血量が多く大変危険です。

怖いことを書きましたが、毎回健診を受け、医師の指示通りに準備していれば最悪のケースは避けられます!

ここからはさらに詳しく前置胎盤のリスクを確認していきます。

正しい知識を身に着けて、落ち着いて対処できるようにしましょう。

前置胎盤と仕事の両立

私は不妊治療をしていたので、もともとフルタイムではなく週4日の勤務でした。

仮にフルタイムであれば、有給を使いながらやはり週4勤務へ減らしていたと思います。

安定期から同僚には妊娠を伝えたので、お腹が張ってジンジンするときは休憩室で休みました。

たとえ自分が休憩して負担が増えようがみんなに白い目で見られても赤ちゃんファーストで!

休む時は仕事場ではなく休憩室やトイレなどみんなから見えないところのほうがお互い良いと思います。

仕事中の運動と前置胎盤

あくまでも私の場合ですが、医師からは出血など明らかに異変がない限りは立ち仕事もOKでしたし、激しい運動でなければ運動もして良いとのことでした。

運動がてら重いものは夫に頼んで軽いものの買い出しや、後期でしゃがめなくなるまで掃除もしていましたよ。

前置胎盤が治るかもしれないという希望を持ってスクワットや股関節のストレッチもしました。

前置胎盤の診断後、仕事を続けることは可能?

私の仕事内容であれば妊娠8か月までは週4日の勤務で続けられました。

重労働があったり、出血が頻繁に起こったり、とリスクが高い方は産前休業に入るまでにトラブルが起こる可能性があります。

有給が余っているのなら産前休業にくっつけて早めに休みに入ってしまいましょう!

また、職場の理解は重要です。

産休に入るまでに引継ぎはしないといけないので早めに引継ぎをして休みを取れるように準備しておきます。

育児休業給付金は本当に助かるので、できれば仕事は続けておきたいところです。

前置胎盤での入院

前置胎盤は陣痛が起きる前に出産することが重要です。

そのため、正産期である37週よりも早い段階で帝王切開することがあります。

先生は赤ちゃんとお母さんのリスクのバランスをとりながら予定日を決めていきますが、

お母さんのリスクが高い場合は早産であっても帝王切開となります。

赤ちゃんの状態によってはNICU管理が必要になる可能性があるので、『未熟児療育医療』などの医療費制度も確認しておきましょう。

前置胎盤での管理入院

前置胎盤はとにかく出血のリスクが高く、陣痛よりも先に帝王切開で出産する必要があるので、切迫早産などを考慮し管理入院として前もって入院する可能性があります。

病院やお母さんの体調・リスクによって対応は違いますが、だいたい早くて32週ごろから入院する方がいらっしゃいます。

前置胎盤での管理入院だと、入院後出産まで入院する可能性が高いです。

前もって入院準備に必要なもの、お子さんがいればお子さんの預け先、出産に関する手続きの確認はしておいたほうが安心です。

とさなな
とさなな

私は28週で転院の可能性があると聞いてから、転院先の病院での必要なものをネットで事前に調べておきました。

前置胎盤であっても必ずしも管理入院が必要とは限りません。

私は先生から「出血があれば即入院だけど、それまでは日常生活に制限はなく、おなかの張りに気を付けてもらえればいい」と言われました。

人によって状況が違うので、心配なことがあれば早めに先生に相談しましょう。

実録!前置胎盤と帝王切開

ちょこちょこ書いていますが、私の場合9か月に入ったところで出血しました。

何の前触れもなく、夜寝れずに横になってスマホをいじっていたら何となく下着がひんやりした感じ。

不安になってトイレに行くと出血していました。

主治医からは出血したら直ちに病院へ!と言われていたので、病院に連絡し出血したことを伝えると救急外来に来るよう言われました。

入院も覚悟していたので入院セットを持って夫が運転する車で病院に向かいました。

23時ごろに到着し、そこから診察。やはり覚悟していた通り入院に(笑)

37週と4日に予定帝王切開で無事出産しました!

出血も少なく自己血貯血も半分使っただけのスムーズな手術。

今でも先生はじめスタッフのみなさんに感謝です!

帝王切開中は麻酔で痛みは取れていたのですが、出産後安心したのかちょっと気持ち悪くなってきたので全身に麻酔に切り替えて、次に目が覚めたころには手術が終わっていました。

痛みに弱いという自覚がある私はやっぱり術後麻酔が切れた後耐え難い痛みと戦っていました。

背中の管から入る麻酔性の痛み止めを使いすぎると嘔吐して、傷に響くし、内服の痛み止めは効きにくいし大変でしたね。

手術日を0日として2日後には母子同室で、初日は泣き止ますことができず夜通し立って抱っこしていたら翌日足がゾウの足になったのはいい思い出です(笑)

結局、退院してから2か月くらいは痛みがあり、安静になるべくしていても薬を飲まないといけない程度でした。

とさなな
とさなな

知り合いの方は帝王切開で退院するころには痛みが全然なかったとか。

個人差があるのでやってみないと分かりません…。

全く気にならないなと思ったのは5,6か月頃で予想以上に長かったですね。

仕事中は気をつけて!前置胎盤になりやすい人

前置胎盤は全分娩の1%程度しかなく、稀なものです。

ただ、前置胎盤になりやすい人の特徴として以下のものがあります。

前置胎盤になりやすい人の特徴
  • 喫煙者
  • 高齢の方
  • 多産婦
  • 不妊治療で妊娠した方
  • 以前子宮にかかわる手術を受けたことがある方

上記が当てはまる方で、仕事をされている方は必ず妊婦検診を指定されたサイクルで受けましょう!

とさなな
とさなな

不妊治療受けて、せっかく授かったのに。

踏んだり蹴ったり…。

仕事を続けるために知っておきたい前置胎盤のリスク

前置胎盤になった場合のリスクは以下の通りです。

・管理入院になる可能性がある

・早産で未熟児として出産する可能性がある

・経腟分娩や一般的な帝王切開より出血が多い

・癒着胎盤の可能性がある

前置胎盤は出血しやすい

正常な位置にある胎盤は剝がれた後、後陣痛と呼ばれる子宮収縮で自然と圧迫止血します。

一方前置胎盤は、後陣痛があっても、もともと伸びることが少ない子宮口の近くから剥がれるのでなかなか血が止まりません。

帝王切開含め、普通のお産であれば出血量は1リットルもありませんが、前置胎盤であれば2リットルほどの出血の恐れがあります。

出血が多いほど産後のお母さんへのダメージは大きくなるため、病院によっては自己血貯血を行います。

自己血貯血とは、自分の血をストックしておいて、帝王切開したときにストックしておいた血液を自分に戻すための作業です。

自分の血を自分に戻すので、拒否反応などは起きにくく使いやすいとされています。

前置胎盤と癒着胎盤

前置胎盤で出産するとき、癒着胎盤が起きている可能性があります。

胎盤は卵膜という膜に血管が付いており、赤ちゃんが生まれた後、卵膜と一緒に胎盤が出てきます。

前置胎盤の場合、内膜の薄いところに無理やり血管が根を張っているため、卵膜を通り越して子宮の筋肉とくっついていることがあります。

これが癒着胎盤です。

特殊なエコー検査で癒着しているかは事前にわかることもありますが、帝王切開のときに実際見てみなければ、どの程度の癒着かなどはわからないそうです。

癒着胎盤は子宮から取り除きにくく、出血量も3リットルとさらに多くなる可能性があります。

また、お伝えしにくいことですが、癒着の程度がひどい場合は子宮ごと取り除く、子宮全摘手術が必要になる場合もあります。

先生の方針を確認し、パートナーとしっかり話し合う機会を持たれることをお勧めします。

とさなな
とさなな

不妊治療の段階で夫と子供の希望など散々話し合っていたので、再確認程度で済みました。

まとめ:前置胎盤と診断され仕事を続けてみた

私は職場にも恵まれ、仕事を8か月まで続けて産休に入ることができました。

仕事中お腹が張ってきて早退して病院に受診したり、朝お腹の張りが取れず安静にして遅刻したりと迷惑もかけてきました。

結局出血はしてしまったのですが、仕事中トラブルがなかったのは赤ちゃんを優先して考えて行動できたからだと思います

妊娠中はどうしても職場に負担がかかりがちですが、きっと妊娠する前のあなたは職場の大事な戦力!

今まで頑張ってきたのだから、職場に負担をかけても大丈夫です!

怖いことばかり書いてしまい、不安になった方もいらっしゃるかと思います。

しかし、事前に前置胎盤を知らずに出産することを考えると、もっと恐ろしいと思いませんか。

前もって自分の状況がわかるということは、対策を立てられるということ。

私だってもちろん落ち込みましたが、赤ちゃんは誕生のときを待ってはくれません。

赤ちゃんを少しでも万全な体制で迎えてあげるのもお母さんの努めだと思って、パートナー・先生・支えてくれる方と一緒に乗り越えましょう!

私の経験が少しでも誰かのお役に立ちますように。

参考文献

厚生労働省ホームページ

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